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追悼慰霊を終えて、小西さんの奥様の実家に戻る・・・・もうお別れの時間である・・・・
なんということはない、でも、自然なお別れ・・・・、ただ、あたたかなそして、ちょっと淋しい感情が
流れる。
小西さんご一家はチェンマイに戻られると言う事で、行きのメンバーで、帰路に着いた。
帰り道、小西さんがいつも行っていらっしゃると言う瞑想のお寺に立ち寄った。
バンワングタン ワットマン ドイトム
というそのお寺は、大きな門を入ると、もう、何か違っていた。
自然体のお坊さんに、小西さんが何か話しかけている。小西さんはいつもここで瞑想修行
をなさっておられるので、多分普通の人は入れないそのお寺に、私達を入れても良いか、
聞いている感じがした。お坊さんが手を合わせられたので、(いいですよ、どうぞ)と、おっしゃって
頂いた気がして、足を進めた。
どんどん、奥に入っていく・・・・静かである。
目と目の間に圧迫感を感じた・・・・その奥が痛い・・・
すると、目の前が開け、大きな大きな岩が現れた・・・その下で、高僧が瞑想を行っている。
私は、なんとなく悪い感じがして、岩の下まで行かなかったが、木村先生やコウタさんは、
瞑想ゾーン?まで行って、何か感じられたらしい。
それから、広くて自然の中の、瞑想をする僧侶達の生活の場や、その他の瞑想の場所を
歩き回った。
お寺の門を出ると、空気が全く違っていた・・・勿論、日本のお寺とは全然、空気が違う。
がたごと、車に揺られながら、次は、最後の支援の場所、カレン村の小学校に向かった。
まるで、私の祖父母の田舎の家を大きくしたような所で、何の違和感も感じない。
ただ、言葉が全く通じないだけだ。
民族舞踊を子供たちが、いくつか見せてくれた。竹の棒を交差してリズミックに開閉する、
その間を縫って、飛んで歩くのだ。先生に言われて練習したのだろう・・・どうでもいいような顔
をして、やってる子、成績優秀な子として張り出されていた子は、真面目に取り組んでいた。
女の子達はきゃっきゃっと言いながら、女の子らしく興じていた。
なんとそこへ、木村先生が飛ぶといって、入っていった・・・・足首を痛めなければ良いが・・・
子供達のリズムを完全に壊している。こうたさんは、若いだけあって、上手だった。
私は結果が目に見えて居るので、入らなかった・・・・・やってみたかったけれど・・・・
それから、男女に衣服を分けて、男の子は木村先生、女の子は私が一人一人サイズや
雰囲気に合わせて、順番に手渡しした。最初はとっても、遠慮がちだったが、最後は家族に
あげたい人・・・というと、みんなわぁ~っと集まってきた。最初からかっこいいジャンバーを狙って
いたらしい男の子は、それまで、遠慮していたのにすかさず、木村先生からそのジャンバーを
確保した・・・・やった=!そんな感じだった。何処の国の子も変わらない・・・・子供は地球の
宝物・・・・・女の子も最後は、日本のセールの女性並みに、集まって来た。どこの子も
変わらない。ただ、カレン村は乙女だけが着るという真っ白な民族衣装で、髪も全員、
断髪にしていた。私もとても、楽しかった。
先生の号令でまた、子供達が整列した。せっかくなので、ギターや歌を子供達に
聞かせてあげてください、と小西さんがおっしゃった。特に、ギターなど見たことも聞いた事も
ないのだと言う・・・・晴天の青空の下、千葉さんは、マラゲーニャというスペインの曲を、
私は「浜千鳥」を歌った。気持ちが良かった。この次に来る時に、憶えておいてもらえるよう、
「大きな栗の木の下で」を、ふりをつけて、歌ってみんなに、教えた。小西さんも奥様も一緒に
歌い踊ってくれた・・・・インドネシアのバリ島のウブドの子供達も、この歌を歌っていた。
いつの日か、この中の誰かが、その日本の歌知ってるよ・・・と、話す日が来るかもしれない。
また、そういう、アジアの国であって欲しいと、心の中で願った・・・・
先生も、みんなで練習している。先生、覚えて子供達に教えてください。又、来た時に
一緒に歌いましょう・・・・
あたたかで、おだやかで、心のこもったカレンの村の小学校の、子供達と先生との交流を、
終えて、私達は、いよいよチェンマイへと向かった。
チェンマイのホテルに着いた。
木村先生が、モントリホテルで、値段交渉の決裂のため、新しいホテルに入った。
800バーツ、日本円にして、約2400円・・・充分な広さで、お湯もちゃんと出る。
小西さんご家族と、ホテルで食事をし、別れを惜しんだ。明日私達が、チェンマイを発つのも
車で送ってくださると言う・・・・・。
夜まで、それぞれ休憩をとることにした。夜は、市場が開かれるので、その中のメチャ安い、
ダイエーのフードコートのような所で、食べようと言う事になった。
私は、ずらっと並ぶバザーをひやかして、お土産を買おうと決めた。
明日はバンコクに発つ・・・・実質的には、旅は終わりである。
充実した、旅を思い、仮眠を取った・・・・
味酒 三輪野山 あをによし 奈良の山の 山の際に い隠るまで 道の隈 い積もるまでに
つばらにも 見つつ行かむを しばしばも 見放けむ山を 心なく 雲の 隠そうべしや
巻1-17
反歌
三輪山を しかも隠か 雲だにも 心あらなき 隠さふべしや
巻1-18
三輪の山々は、奈良の山々の山間に隠れるまでに、道の曲がり角が幾重にも重なって、
つくづくと良く見ながら行きたいのに、何度も眺めたいのに、無情にも雲が隠すなんて事が
あるでしょうか・・・・・
☆ 派生歌・・・・・三輪山を しかも隠すか 春霞 人に知られぬ 花や咲くらむ
古今集 紀貫之
額田王>長歌
お友やん (2010年10月19日 20:38) | コメント(0) | トラックバック(0)
冬こもり 春さり来れば 鳴かざりし 鳥も来鳴きぬ
咲かざりし 花も咲けども
山を茂み 入りても取らず 草深み 取りても見ず
秋山の 木の葉を見ては 黄葉つをば 取りてぞ偲ふ 青きをば 置きてぞ嘆く
そこし怜(たの)し 秋山我は 巻1-16
以前にも、書いた事があるので、訳・読み 省きます。
この長歌も私は大好きです。春秋争いを和歌でやっています。座を囲み、お酒を飲みながら、
歌いあったのでしょうか・・・・ステキなことですね・・・・
額田王は、秋山が好き・・・と歌っています。
そうですね。。。。山は、私も春より、秋が好きです。
暗くなってきたので、小西さんの奥様の実家に戻った。
もう夕飯が用意されていた・・・・行きがけに、立ち寄った市場で、奥様が買い物していた豚肉・・・
これは、掲示板に書かなかったが、飼って居る豚は、特別の時にしか、殺さない・・・・例えば、
小西さんが奥様とご結婚された時は、三頭の豚が殺され、三日三晩お祝いが続いたそうだ。
だから、奥様の実家の豚さんは私たちの食事のためには殺されてはいないのだ。
市場で買った豚肉に、奥様のお父様が、独自のハーブに漬け込み、それを、薪でじっくりと
奥様が焼いてくださる。山菜と小西さんが大好きと言う、スイートバジルに似た
ハーブの炒め物・・・・そして、タイ米と日本米の間のような粘り気の、小西さん曰く、
「ジャポニカ米」と、共に頂く・・・そうそう、大切な事を忘れていた。
そのジャポニカ米でつくられた地元のお酒を最初に頂いた。
わたしは、お酒は強くないけれど、焼酎のような日本酒のような不思議な味がとても飲みやすく
どんどん飲んでいた。
木村先生の右隣に座りなさい・・・と、言われ、光栄にも、お隣に座した。
どんどん、お酒が進む・・・・・先生は、私が飲めないのを知っていたせいか、わたしのお酒も
どんどん飲んでいる。わたしは、先生の気配りを嬉しく思った。
さんざん飲んでから、小西さんに「ところで、何度ぐらい?このお酒は?」と先生が聞くと
小西さんは、「そうですね・・・40度ぐらいでしょうか・・・」と、淡々と答えた。
うっひやぁ~・・・そんなこととは、露知らず、飲んでいた私・・・・
不思議だ・・・私は何故酔わない・・・なんでこんなに、心地よく・・・そして、豚肉も野菜炒めも
すっごく、美味しい・・・何度もおかわりした。
常々、主婦でもある私は、長女が、我が家に帰ったときに、私のお澄ましを飲んで、この味だけ
は、真似できないんだよね。何で味付けしているの?と、聞かれる。普通にしてるよ、と答える。
きっと、この美味しさは心の込められた気だと思った。
どんな高級な食材であっても、心と愛情がなければ、大変まずいものになってしまう・・・・
食べる相手が少しでも美味しく食べられるように・・・・それが、料理を美味しくする・・・・と、私は
思う。まぁ、たまにどうしようもなく下手な人もいるが、そういう人は、他の事がきっと、
上手なのだろう。
ともあれ、夜はとっぷりと更けて行き、木村さんに特別なスイッチが入ってしまった。
「千葉さん、ギター持ってきて」・・・しぶしぶ、ギターを持ってくる千葉さん・・・・さぁ、それからが、
大変だ。悲しい酒、惜別の歌・・・ぞくぞくと、木村節が、カレンの静かな夜の村に響き渡る・・・・
豚も時折、ぶーぶーと一緒に歌っている。虫たちも合唱している。ついでに、鶏までも・・・・
コウタさんの篠笛も入る・・・・先生がとうとう上半身裸になって踊りだした・・・
お願いだから、下まで着物が落ちませんように・・・・・
そうして、全てが、ごく自然に流れて行く・・・・無理も無く、ごく自然に・・・・
「さぁ、次は辻さん」
私も、浜地鶏ならぬ、浜千鳥を歌った。
隣家の人が聞いている。
こうして、私たちのカレン村の夜は更けていった・・・忘れられないカレン村の夜が・・・・
そして、私は、この後、暗闇のトイレ兼水かけ場で、真っ裸になり、虫の音の中、
えいやっと、修行僧ならぬ水浴びをした。
いつまにか、お布団しいてくださったていた。
しかも、女性である私は特別一部屋頂いて、蚊帳の中で、眠りについたのだった。
カレン村の夜よ・・・さようなら・・・お休みなさい・・・・
★ あかねさす むらさきのゆき しめのゆき のもりはみずや きみがそでふる
★ あかね色のさす紫草の生える野を、標(しめ)を張った禁野を、野の番人は見ていない
でしょうか・・・・・あなたが、袖をお振りになっておられるのを・・・・
巻1-20
天皇(天智)の蒲生野(かまふの)に遊?(みかり)したまへる時、額田王の作れる歌・・・・・・
天智7年(668年)、5月5日、天智天皇が蒲生野(かまふの)で、大々的な薬狩りを
行ないました。
同行者には大海兄皇子(後の天武天皇)、中臣鎌足などの、諸王群臣すべてを率いて、催されま
した。額田王は、元夫の大海兄皇子と、現夫の天智天皇(中大兄皇子)共に居た訳です。
「野守」とは、勿論、天智天皇の事でしょう・・・・元夫が自分に袖を振る・・・・袖には魂が宿ると
されていました。魂恋い・・・のしぐさです・・・・・・・現夫の居るところで、私に袖を振るなんて、
全く大胆なお方ですね・・・・と、歌っています。なんと、この頃、額田王は40歳近く、今で言えば
50後半??ぐらいでしょうか?? よほど、魅力的な女性だったのでしょうか・・・・・
この和歌に対して、大海兄皇子が答えた歌は
★ 紫草の にほへる妹を 憎くあらば 人妻ゆゑに 我恋ひめやも
★ むらさきの にほへるいもを にくくあらば ひとづまゆゑに あれこひめやも
紫草のように美しいあなた・・・・でも、今は人妻ですから、憎かったら、恋など仕掛けましょうか
・・・・・・ 巻1-21 大海兄皇子
さて、歴史に残る万葉集に載っている、三角関係とも思われるこの和歌・・・・どうなるのしょうか?
昨日の、充実したコンサートも無事終わり、本日は、11時にホテルロビーにて小西さん
ご家族と待ち合わせです。
今回、なんと!!いよいよ、小西さんの奥様のご実家、カレン村へ、お泊りに行くのです。
ぅわぁ~い!!
豚さんや、象さんや、鶏さん・・・・かわいいカレン村の子供たちに、会えるのです。
小西さんのトラック??(ごめんなさい)の、荷台にコウタさんと奥様と、長女のなっちゃん、
中に、木村先生、ギタリストの千葉さん、そして、万葉歌手の私こと、辻 友子
、総勢7名で、カレン村へ向かいます。
途中、チェンマイの賑わいとは打って変わった、ゆったりとした時の流れを感じさせるような
広大な敷地の、タイ料理レストランにて、昼食を取りました。
しかも、美味しくて安いのです。最高!!
食事を済ませて、、さぁ、いざ、出発!!
だんだんと道が、でこ!ぼこ!となります。途中市場みたいなところで、小西さんの奥様が
お買い物・・・・木村先生や千葉さんも車を降りて、店を冷やかします。
なんだか、いい雰囲気になってきたぞ~!! もっともっと、ゆっくりお店やら、町やら
眺めたいと思いながら・・・・車はどんどんと山道に入っていきます。
「ディズニーワールド 本物版ですね」 と言いましたら、小西さんが、「上手いですね」
と、褒めて下さいました。
山の風景はどこか、見慣れた感があります。
(そうだ!主人のふるさと・・・竹田の風景だ)
土の色や植物こそ、違いますが、どこか、九州の風景に似ていました。
吃驚したのは、松の木が生えていたこと・・・・日本の山で松がたくさん生えているのを
見ることはありませんから・・・・
さて、2駆のマニュアルのトラックを、実に巧みに運転して、乗っている我々に、出来る限り
体の負担が無いように、気を配り運転してくださる小西さんのお蔭で、考えていたよりずっと、楽に
カレン村に到着です。
派手に出迎えてくださるわけでもなく、かといって、無関心な冷たい態度でもなく、普通に自然に
奥様のご家族が迎え入れてくださいました。
夕方でしたから、少し休んだ後、みなで、お散歩に行きました。
大豚さん、子豚さん、鶏さん、犬さんもみな、お散歩しています。
・・・そして、高床式住居、離れの小屋にトイレ兼水かけ場・・・・お風呂の習慣は無いようです。
思い出深い、カレン村での、一夜の始まりです。
ご家族と待ち合わせです。
今回、なんと!!いよいよ、小西さんの奥様のご実家、カレン村へ、お泊りに行くのです。
ぅわぁ~い!!
豚さんや、象さんや、鶏さん・・・・かわいいカレン村の子供たちに、会えるのです。
小西さんのトラック??(ごめんなさい)の、荷台にコウタさんと奥様と、長女のなっちゃん、
中に、木村先生、ギタリストの千葉さん、そして、万葉歌手の私こと、辻 友子
、総勢7名で、カレン村へ向かいます。
途中、チェンマイの賑わいとは打って変わった、ゆったりとした時の流れを感じさせるような
広大な敷地の、タイ料理レストランにて、昼食を取りました。
しかも、美味しくて安いのです。最高!!
食事を済ませて、、さぁ、いざ、出発!!
だんだんと道が、でこ!ぼこ!となります。途中市場みたいなところで、小西さんの奥様が
お買い物・・・・木村先生や千葉さんも車を降りて、店を冷やかします。
なんだか、いい雰囲気になってきたぞ~!! もっともっと、ゆっくりお店やら、町やら
眺めたいと思いながら・・・・車はどんどんと山道に入っていきます。
「ディズニーワールド 本物版ですね」 と言いましたら、小西さんが、「上手いですね」
と、褒めて下さいました。
山の風景はどこか、見慣れた感があります。
(そうだ!主人のふるさと・・・竹田の風景だ)
土の色や植物こそ、違いますが、どこか、九州の風景に似ていました。
吃驚したのは、松の木が生えていたこと・・・・日本の山で松がたくさん生えているのを
見ることはありませんから・・・・
さて、2駆のマニュアルのトラックを、実に巧みに運転して、乗っている我々に、出来る限り
体の負担が無いように、気を配り運転してくださる小西さんのお蔭で、考えていたよりずっと、楽に
カレン村に到着です。
派手に出迎えてくださるわけでもなく、かといって、無関心な冷たい態度でもなく、普通に自然に
奥様のご家族が迎え入れてくださいました。
夕方でしたから、少し休んだ後、みなで、お散歩に行きました。
大豚さん、子豚さん、鶏さん、犬さんもみな、お散歩しています。
・・・そして、高床式住居、離れの小屋にトイレ兼水かけ場・・・・お風呂の習慣は無いようです。
思い出深い、カレン村での、一夜の始まりです。