★ 風に散る 花橘を 袖に受けて
君がみ跡と 思ひつるかも
★ かぜにちる はなたちばなを そでにうけて
きみがみあとと おもひつるかも
★ 風に舞い散る、橘の花びらを袖で受けて
愛しいあなたの、心の証だと思いましょう
万葉の時代、心はいつも自然と共に在った。
自然と人間は隔絶されず、対立せず、共に
・・・いや、それは傲慢だ・・・自然の中に
人間は生きていた・・・舞い散る花びらに、思いを写す
袖を振りあうも他生の縁・・と言う言葉もあるように
袖を振る・・・袖で受ける・・と言うのは、魂の写しであった
と思う。
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