★ いはしろの はままつがえを ひきむすび まさきくあらば またかへりみむ
★ 磐代の浜松の枝を結び合わせて、もし幸運にも命あって帰る時があればまた、
見ることができるだろう
巻2-141 有間皇子
いよいよ、挽歌(死にまつわる歌)の登場です。
血統からいえば、有力な皇位継承権を持つ有間皇子が、
次期天皇の座を願う中大兄皇子の企みにまんまと引っかかってしまい、
19歳で絞首刑になるという、悲惨な事件の時に詠んだ歌です。
謀反の罪で、殺されるであろう自分の運命に対して、やはり生きたかったであろう思いが
強く感じられますね・・・
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