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★ ひさかたの 天の原より 生れ来たる 神の命 奥山の 賢木の枝に 白香つけ
木綿とり付けて 斎瓮を 斎ひほりすゑ 竹玉を 繁に貫き垂れ 鹿猪じもの 膝折り伏し
手弱女の おすひ取り懸け かくだにも われは祈ひなむ 君に逢はぬかも
★ ひさかたの あまのはらより あれきたる かみのみこと おくやまの さかきのえだに
しらかつけ ゆふとりつけて いはひべを いはひほりすゑ たかだまを しじにぬきたれ
ししじもの ひざおりふし たわやめの おすひとりかけ かくだにも われはこひなむ
きみに あはぬかも
★ 時を遠く隔てて天の原より生まれきた神々よ。山奥の榊の枝に、しらかを付け、木綿の幣を
とり付けて、神聖なかめを、清らかに堀り供え、竹の玉をびっしりと貫き垂らし、鹿ではないが
まるで、そのように膝を折り伏して、手弱女の習いとして、神事の上着をとり纏い、このように
してまでも、私はお祈りいたしましょう。君に逢えないものだろうかと・・・・・
巻3-379 大伴坂上郎女の神を祭るの歌
神の事を君と呼んでいる。天皇は大君・・・君主は君・・・・しかし、この場合、神の命・・・と
あるから、大伴家の氏神さまのことを、讃えて詠んでいるものだろう。要するに、祖先の崇敬
の歌である。まるで、恋歌のようであるけれど・・・・