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万葉歌手、辻友子のブログへようこそ! http://tomoko.ciao.jp
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★ いもがなは ちよにながれむ ひめしまの こまつがうれに こけむすまでに

★ 乙女の名は、千代に語り継がれていくでしょう。姫島の小松が成長して、大木となり苔むすまで

                               巻2-228  河辺宮人(かわべのみやひと)

  河辺宮人(かわべのみやひと)の姫島の松原に嬢子(おとめ)の屍(かばね)を見て

  悲しび嘆きて作れる歌二首・・・・とあります。

  名が永遠である・・というのは、鎮魂になるのです。

  そうですね・・・君を忘れない・・・という心は慰められます。

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★ あらなみに よりくるたまを まくらおき われここにありと たれかつげなむ

★ 荒波に乗って、寄って来る玉を枕辺に置いて、わたしがここに居るという事を、誰か知らせてくれたでしょうか?

                                     巻2-226  丹比真人(たぢひのまひと)

先の2首に応えて、亡くなった柿本人麻呂の意に添って、作られた歌です。

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★ かもやまの いわねしまける われをかも しらにといもが まちつつあるらむ

★ 鴨山の岩を枕にして、死のうとしている私のことを、何も知らずに妻は待ち続けるだろう

                                     巻2-223  柿本人麻呂

柿本人麻呂の石見国に在りて臨死(みまからむとせし時に、自ら(みずか)傷みて作れる歌一首

鴨山は所在不明で神山、神奈備山などの多説ありますが、どちらしても高貴な山・・・とう意味を

持ちます。

人麻呂は刑死説、行き倒れ説などありますが、定説はありません。

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★ ただのあひは あひかつましじ いしかはに くもたちわたれ みつつしのはむ

★ じかにお逢いする事は、もうかなわない事でしょう・・・・石川の雲よ、立ち上り渡ってください

  その雲をあなたと思って見つつ偲びましょう・・・・    

                                  巻2-225  依羅娘子(よさみのをとめ)

雲は、愛する人そのものであり、その人の心であり、息であり、言葉である・・・・この時代の、想像力

の豊かさ、繊細な感性に驚かされます。

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★ おきつなみ きよるありそを しきたへの まくらとまきて なせるきみかも

★ 沖の波が打ち寄せて来る荒磯を、柔らかな枕のようにして寝ておられるあなたよ・・・

                                     巻2-222  柿本人麻呂

それまで、憐れむばかりだった死者への視線が、もっと身近な人へのものとなっていることが表現で解ります。

「寝」は「ぬ」とよむ場合の尊敬語で「な」と読んでいるところから、

死者を憐れむだけでなく、尊ぶ気持ちが強くなっている事が、感じられます。

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