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万葉歌手、辻友子のブログへようこそ! http://tomoko.ciao.jp
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生まれてから、大学時代まで福岡で過ごした。結婚して、横浜に来た。

地方の中都市(私は大都市と思っていたけれど・・・)と、東京は全く違った。

土地のカラーからくる特色はそれぞれだけれど、地方の中都市は似たり寄ったりともいえる。

コンパクトに全てが揃い物価も安く、暮らすのにはとても便利、

人々もそこそこの温かみと洗練された都会っぽさもあり、文化施設も充実していて、

そこからはみ出さえしなければ、とても暮らしやすい・・・でも、そこを息苦しく思い始めるときが

きた人にとっては、かなり苦しい場所となる。

さて、住んでいるのは横浜だけれど、東京は実に身近である。

片道一時間ぐらい何とも思わず出かける感覚になる。

車でもさっさと出かける、

東京丸の内、皇居廻り、銀座、有楽町、表参道、六本木、新宿、渋谷、原宿、

浅草、上野、品川、恵比寿、広尾、目白、御茶ノ水、飯田橋・・・

どこも大して知らないけれど、街の気というのがあるのは良く感じる。

それが、良くも悪くも刺激となる。

人間関係は、自由なようで意外に狭いと言うのが実感・・・まさに、隣の人は何する人ぞ・・・

である。小さなグループが沢山あると言うイメージである。

主人と文通していた婚約時代、手紙に「東京は雑居の街ですね」と、書いたことが思い出される。

新宿の歌舞伎町に連れて行かれた時は、

おのぼりさんの私は、くらくらとめまいがして倒れそうになった。

今でも、場所によっては倒れる事がある。

そのぐらい気が強く濃いのだろう。

大学時代は東京に出るなんて考えても居なかった。

不思議である。

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★ あきやまに おつるもみぢば しましくは なちりまがひそ いもがあたりみむ

★ 秋の山に散るもみじ葉よ、今しばらく散り乱れてくれるな・・・妻の住むあたりを見るから・・・


 妻への恋慕・・・離れたら滅多な事では会えないこの時代だからこその歌ですね。

 そして、常に自然と対話をしている・・・淋しい心も、嬉しい心も・・・いつも、自然と共にあるのです

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★ つのさはふ 石見の海の 言さへく 韓の崎なる 海石にそ 深海松生ふる 荒磯にそ

  玉藻は生ふる 玉藻なす 靡き寐し児を 深海松の 深めて思へど さ寝し夜は

  いくだもあらず 這ふ蔦の 別れし来れば 肝向かふ 心を痛み 思ひつつ かへりみすれど

  大船の 渡の山の 黄葉の 散りの乱ひに 妹が袖 さやにも見えず 嬬隠る 屋上の山の

  雲間より 渡らふ月の 惜しけども 隠ろひ来れば 天つたふ 入日さしぬれ 丈夫と

  思へるわれも 敷栲の 衣の袖は 通りて濡れぬ


★ つのさはふ いはみのうみの ことさへく からのさきなる いくりにそ ふかみるおふる

   ありそにそ たまもはおふる たまもなす なびきねしこを ふかみるの ふかめておもへど

   さねしよは いくだもあらず はふつたの わかれしくれば きもむかふ こころをいたみ

   おもひつつ かへりみすれど おおふなの わたりのやまの もみぢばの ちりのまがひに

   いもがそで さやにもみえず つまごもる やがみのやまの くもまより わたらふつきの

   おしけども かくろひくれば あまつたふ いりひさしぬれ ますらおと おもへるわれも

   しきたへの ころものそでは とおりてぬれぬ

  
★ 角ばった岩の石見の海の、声も届かぬような荒涼とした韓という崎の海中の岩石には

  海の底深く、松も生える。荒れた磯にも 美しい藻が生える・・その美しく漂う藻のように

  靡いて添い寝した娘を、深い海に生える松のように深く愛しんできたのだのに、夜を

  共にした日も僅かに、伸びた蔦の葉のように別れてきたので、体の中に宿る心も痛んで

  その度に、振り返り見るのですが、大船の渡りの山の黄葉が目の前に乱れ散り、

  妻の振る袖も見えない。二人で夜を過ごした屋上の山にかかる雲の間から、空を渡って

  行く月が隠れるように、妻の居る家も隠れてしまった。天を渡る太陽が落日ともなると

  日本男子だと自負していた私も、美しい衣の袖を妻を思う涙で濡らしてしまう事です。

                                         巻2-135

  妻を思い慕う気持ちをここまで言い表すこの時代の「ますらお」の素直さに驚きます。

  女性に対して素直に心を表現するのはけして、「ますらお」ではないということではないと

  私は思います。むしろ、なんと魅力的でしょうか・・・こういうことを素直に表現できるのは

  むしろ、自信があるということかもしれない。


  大切な事は、相手が本当に辛い時に助けてあげられる「ますらお」であるかというこではない   でしょうか?

  男も女も弱いところも強いところもあります。

  大切な事は、相手を尊重できるかどうか・・・自分とは違う性の特色を持つ相手を思いやれる

 人間でありたいですね・・・・柿本人麻呂がそうであったとまでは言いませんが・・・・・

  

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★ ささのはは みやまもさやに さやげども われはいもおもふ わかれきぬれば

★ 小さい竹林の葉は、山道でざわざわと風に鳴っていますが、私の心も、

  その竹林のさやぎのように、不安で乱れ貴女を思います・・・今、別れてきたから・・・・

                                       巻2-123 柿本人麻呂


竹林のざわめきに、自分の心を投影しています。

自然と心が一つになり、現在の彼の、妻と別れてきた心を言い表しています。

自然と一体・・・

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★ いはみなる たかつのやまの このまゆも わがそでふるを いもみけむかも

★ 石見の高角山の木の間を通して、私が袖を振っているのを 妻は見ただろうか・・・・

                                       巻2-134


別の本に載っている巻2-132と同じ意味の歌

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