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★ たまもかる みぬめをすぎて なつくさの のしまのさきに ふねちかづきぬ
★ 美しい藻を刈るという敏馬(みぬめ)を通り過ぎて、夏草の繁る野島の崎に舟は近づきます。
巻3-250 柿本人麻呂
敏馬(みぬめ)は、見ぬ女(みぬめ)とも、言われる・・・また、ある本では、美しい藻を刈る処女の地
である敏馬(みぬめ)を過ぎて、、夏草の繁る野島の崎に舟は近づいた・・・とも、あります。
また、刈る・・・ということばは、異界に属する呪力あるものを手に入れること・・・とも言われています。
珠,玉・・・のような、美しい藻・・そして、処女(おとめ)とは、異界に通じるとも思われています。
昔の船旅は命がけですから、自然に対する畏怖から様々な呪力あるものに、信心する気持ちから
このような歌が歌われたのではないでしょうか???
★ 御津の崎 波を恐み 隠り江の 船なる君は 宣らす野島に
★ みつのさき なみをかしこみ こもりえの ふねなるきみは のらすぬしまに
★ 御津の崎の波が恐ろしいので、奥まった入り江に待機している船の主人は宣言なさった。
「さあ、野島に」と。
多田一臣版によるもの
■ 御津の崎 波を恐み 隠り江の 舟に公宣る 美奴の島へに
■ みつのさき なみをかしこみ こもりえの ふねにきみのる みぬのしまへに
■ 御津の崎の波が恐ろしいので、入り江の舟で君は祈っている。 美奴の島に。
中西進版によるもの
他にも、いくつも解釈がありますが、第4,5句の「舟公宣奴嶋尓」の解釈が難解とされているようで
す。私は、入り江は奥まってい波を避ける場所ですから、その入り江で島に渡れるように舟の主
人が祈っているというのが、自然かなと思います。
● 御津の崎の波が恐ろしいので、入り江で舟の主人は祈っている、島に渡れるようにと・・・・
辻 友子版によるもの??
自然が恐ろしい時には祈るしかありません。