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万葉歌手、辻友子のブログへようこそ! http://tomoko.ciao.jp
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★ 玉藻よし 讃岐の国は 国柄か 見れども飽かぬ 神柄か ここど貴き 天地 日月とともに

  満りゆかむ 神の御面と 継ぎ来る 中の水門ゆ 船浮けて わが漕ぎ来れば 時つ風 

  雲居に吹くに 沖見れば とゐ波立ち 辺見れば 白波さわく 鯨魚取り 海を恐み 行く船の

  梶引き折りて をちこちの 島は多けど 名くはし 狭岑の島の 荒磯面に いほりてみれば 

  波の音の 繁き浜べを 敷栲の 枕になして 荒床に 自伏す君が 家知らば 行きても告げむ

  妻知らば 来も問はましを 玉ほこの 道だに知らず おほほしく 待ちか恋ふらむ 愛しき妻らは


★ たまもよし さぬきのくには くにからか みれどもあかぬ かむからか ここだたふとき

  あめつち ひつきとともに たりゆかむ かみのみおもと つぎきたる なかのみなとゆ

  ふねうけて わがこぎくれば ときつかぜ くもゐにふくに おきみれば とゐなみたち 
 
  へみれば しらなみさわく いさなとり うみをかしこみ いくふねの かじひきおりて をちこちの

  しまはおおけど なくはし さみねのしまの ありそもに いほりてみれば なみのおとの

  しげきはまべを しきたへの まくらになして あらとこに ころふすきみが いへしらば 

  いきてもつげむ つましらば きもとはましを たまほこの みちだにしらず おほほしく

  まちかこふらむ ほしきつまらは


                                 巻2-220  柿本人麻呂

   讃岐の狭岑の島に、石の中に死(みまか)れる人を視て、柿本人麻呂の作れる歌一首

   併せて短歌・・・と、あります。


   道に行き倒れて亡くなった人を見て、人麻呂が詠んだ歌です。

   この時代は全て歩いての旅ですから、自然災害・山賊・病気など、目的地に行き着くことなく

   行き倒れる人は珍しくありませんでした。

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