★ ものおもふと いねぬあさけに
ほととぎす なきてさわたる すべなきまでに
★ あれこれと物思いをして、眠られなかった夜明けに、
ホトトギスが鳴きながら渡ってゆく・・・・切ないほどうつくしく・・・
巻10-1960 夏の雑歌
さ→接頭語です。それも、霊威のある事を表します。
朝まで寝られないほど、切ない晩・・・早朝の、夜と明けが
入れ替わる時(とき)、それは、とても微妙な時間・・・・
夜のものが去り、昼の・・ある意味、現世(うつしよ)
のものが、来る時間・・・空も空気も不思議な色と匂いに
包まれます。切ないほど美しい・・・・・
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