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★ うつせみの 世の人となれば 大君の 命畏れみ
磯城島の 倭の国の 石上 布留の里に 紐解かず
丸寝をすれば わが着せる 衣は穢れぬ 見るごとに
恋ひまされど 色に出でば 人知りぬべみ 冬の夜は
明かしも得るを 寝も寝ずに われはそ恋ふる 妹が直香に
★ うつせみの よのひとなれば おおきみの みことかしこみ
しきしまの やまとのくにの いそのかみを ふるさとに
ひもとかず まるねをすれば わがきせるころもはけがれぬ
みるごとに こひまされど いろにいでば ひとしりぬべみ
ふゆのよは あかしもえるを ねもねずに われはそこふる
★ 現実の世の人間だから、大君の御命令を避け難しくかしこんで
磯城島の大和の国は石上の布の里に、紐もとかずごろ寝をすると
私の着ている紐はととかずごろ寝をすると、私の着ている衣は
よれよれになった。それを見るだびに 家の妻を恋しく思う
そぶりになすと人が知ってしまうだろうから、人の寝静まった後
、冬の夜の明かし難い長さを、まんじりともせず私は恋ふることです。
妻の現し身の姿に
巻9-1787 笠金村
磯城島の 倭の国の 石上 布留の里に 紐解かず
丸寝をすれば わが着せる 衣は穢れぬ 見るごとに
恋ひまされど 色に出でば 人知りぬべみ 冬の夜は
明かしも得るを 寝も寝ずに われはそ恋ふる 妹が直香に
★ うつせみの よのひとなれば おおきみの みことかしこみ
しきしまの やまとのくにの いそのかみを ふるさとに
ひもとかず まるねをすれば わがきせるころもはけがれぬ
みるごとに こひまされど いろにいでば ひとしりぬべみ
ふゆのよは あかしもえるを ねもねずに われはそこふる
★ 現実の世の人間だから、大君の御命令を避け難しくかしこんで
磯城島の大和の国は石上の布の里に、紐もとかずごろ寝をすると
私の着ている紐はととかずごろ寝をすると、私の着ている衣は
よれよれになった。それを見るだびに 家の妻を恋しく思う
そぶりになすと人が知ってしまうだろうから、人の寝静まった後
、冬の夜の明かし難い長さを、まんじりともせず私は恋ふることです。
妻の現し身の姿に
巻9-1787 笠金村
★ 人と成る ことは嘆きを わくらばに 成れるわが身は
死も生も 君がまにまと 思ひつつ ありし間に
うつせみの 世の人なれば 大君の 命畏み 天離る
夷治めにと 朝鳥の 朝立ちしつつ 群鳥の 群立ち行けば
留まり居て われは恋ひなむ 見ず久ならば
★ ひととなる ことはなげきを わくらばに なれるわがみは
しにもいきも きみがまにまにと おもひつつ ありしみは
うつせみと よのひとなれば おおきみの いのちかしこみ
あまざかる ひなおさめにと あさどりの あさだちつつ
むらどりの むらだちいけば とまりいて われはこひなむ
★ 人間として生まれることはものを、たまたま人間として
うまれた身は私の身は、死ぬも生きるも あなたの現実の
世の中は人間だから、大君の御命令を かしこんで 天遠い
地方を治めるとて、朝鳥のような朝立ちをつづけて、
群鳥のごとく 群鳥のような朝立ちをつづけて、群鳥の
どとく群立っていこうとしています。そうなれば、後に
残された私は恋しいでしょうよ。お逢いしない日が
長くなれば
巻9-1785 笠金村
・わくらばに→たまたまに
・天離れる→枕詞
・朝鳥の→枕詞
・群鳥の→枕詞
死も生も 君がまにまと 思ひつつ ありし間に
うつせみの 世の人なれば 大君の 命畏み 天離る
夷治めにと 朝鳥の 朝立ちしつつ 群鳥の 群立ち行けば
留まり居て われは恋ひなむ 見ず久ならば
★ ひととなる ことはなげきを わくらばに なれるわがみは
しにもいきも きみがまにまにと おもひつつ ありしみは
うつせみと よのひとなれば おおきみの いのちかしこみ
あまざかる ひなおさめにと あさどりの あさだちつつ
むらどりの むらだちいけば とまりいて われはこひなむ
★ 人間として生まれることはものを、たまたま人間として
うまれた身は私の身は、死ぬも生きるも あなたの現実の
世の中は人間だから、大君の御命令を かしこんで 天遠い
地方を治めるとて、朝鳥のような朝立ちをつづけて、
群鳥のごとく 群鳥のような朝立ちをつづけて、群鳥の
どとく群立っていこうとしています。そうなれば、後に
残された私は恋しいでしょうよ。お逢いしない日が
長くなれば
巻9-1785 笠金村
・わくらばに→たまたまに
・天離れる→枕詞
・朝鳥の→枕詞
・群鳥の→枕詞