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万葉歌手、辻友子のブログへようこそ! http://tomoko.ciao.jp
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★ 香島嶺の 机の島の 小たたみを

  い拾い持ちまして 石以ち

  突き破り 早川に 荒ひ濯ぎ

  辛塩の こごと揉み 高つきに盛り

  机にたてて 母に奉りつや 愛づ児の

  刀自 父に献りつや 愛づ児の刀自


★かしまねの つくえのしまの  こたたみを

 いひろいもちまして いしもち つきやぶり

 はやかわに あらひつぎ からしおの こごともみ

 たかつきにもり つくえにたてて ははにたてまつりや

 めづじの とじ ちちにたてまつりや あひづじの

 とじ


★香島山に近い机の島の小螺を拾って持って来て、石で突いて破り

 早川できれいに洗い、辛塩でこごともんで 高杯に盛って

 机におき、母上にさし上げたか。愛らしい奥さん。父上にさし上げた

 か。愛らしい奥さん。


    ・梯立→枕詞

    ・な泣かしそ→な~そ→禁止

                     巻17-3880

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★ 梯立の 熊来酒屋に 真罵らる奴 わし 誘ひたて

  率て 来なましを  真罵らる 奴わし


★ はしたての  くまきさかやに  まぬらるやっこ

  わし さそひたて ひきいて きなましを  まぬらる わし


★ 梯子の 熊来て 酒屋にどなられている奴よ。ワシ、誘い立てて連れて

  来たいのにしまいたいのに。どなられている奴よ。ワシ

              巻ー3879

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★ くれないの そめてしころも あめふりて

  にほひはすとも  うつろはめやも

★紅に染めた衣は、雨が降って色が美しくなることが

  あっても、色あせることが、どうしてあろう

   ・紅→ベニバナの色

   ・にほひはすとも→色彩が鮮やかに照り映える

   ・うつろはめやも→色褪せる

   ・やも→反語

       巻17-3877

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★ とよくにの  かくのいけなる  ひしのまつとや

  つむとやうれや    いもがそでぬれる

★ 豊国の企くの池にある菱の先を、摘もうとて

  あなたの御袖は濡れたろう

           巻17-3876

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★ 琴酒を 押垂小野ゆ いづる水

  少熱くは出でず 寒水の 心もやけに

  思ほゆる 音の少なさ 道に逢はぬかも

  少きよ 道に逢はさば 色着せる 菅笠小笠

  わがうなげる 珠の七条 取り替える

  申さむものを 少き 道に逢はぬかも

★ことさけけを  おしたれのをゆ いづるみず

 ぬくるくはいでず しみずの こころもやけに

  おもほゆる おとのすくなさ みちにあはぬかも

  すくなきよ  みちにあはさば  いろにきせる

  すげがさこがさ わがうなげる たまのななじょう

  とりかえる  もうさむものを  すくなき

   みちにあはぬかも

★ 琴や酒をたずさえてゆく小野を流れてゆく水のように

  生ぬるいのではなくて清水のように心も清々しく思われる

  人に知られる心配もない道で逢いたいなあ。人言が少ないよ。

  その道でお会い下さったら、あなたのもった、采色の菅笠小笠

  と、私が首にかけた七緒の玉とを、お取り替えもいたしましょうものを

  。人言の少ない道で

   ・琴酒→枕詞

   ・音の少なき→人の気配、他人もいない。

   ・色着せる→采色した

   ・我がうなげる→首すじ、うなじ

   ・玉の七つ緒→玉を七緒も

   ・少なき→人音の

         巻17-3875

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