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万葉歌手、辻友子のブログへようこそ! http://tomoko.ciao.jp
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★ くるとあくと めかれぬものを うめのはな

    いつのひとまに うつろひぬらむ

★日暮れになっても、夜が明けても 目を離さずにいた

 梅の花なのに いったい何時私の知らない間に散って

 しまったのでしょう

 家にありける梅の花をよめる

     45 紀貫之

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★ わぎめこと ふたりわがみし うちえする

     するがのねらは  くふしくめあるか

★ 我が妻と二人して見た、波が打ち寄せる駿河の、

あの山は恋しいことです。

      巻20-4345   春日部麻呂

・わぎめ→わぎも→東国訛り
・うちえする→うちよする→東国訛り
・くふしくめ→こひしくも→東国訛り

防人は東国から主に派遣されたので、そこの訛りが

ある。

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★ としをへて はなのかがみと なるみずは

  ちりかかるをや くもるといふらむ

★ 年を経て曇る鏡と違って、花の鏡となる川の水は

  花びらが沢山散りかかると、曇るというのだろうか・・

     44 伊勢

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★ 牽牛星は 織姫と 

  天地の 別れし時ゆ

  いなうしろ 川に向き立ち 

  思ふそら  安けなくに 

  嘆くそら 安けなくに

  青波に 望みは絶えぬ 

  白雲に  涙は尽きぬ 

  かくのみや 息づき居らむ 

  かくのみや 恋ひつつあらむ 

  さ丹塗りの  小舟もがも 

  玉巻きの 真櫂もがも

  朝凪に い掻き渡り 

  夕潮に い漕ぎ渡り

  ひさかたの 天の河原に 

  天飛ぶや 領巾片敷き 

  真玉手の 玉手さし交へ

  あまた夜も 寝ねてしかも 秋にあらずとも

★ ひこぼしは たちばなつめと 

  あめつちの わかれしときゆ 

  いなうしろ かわにむきたち

   おもふそら やすけなくに 

   なげくそら やすけなくに

  あおなみに のぞみはたえぬ 

  しらくもに なみだはつきぬ 

   かくのみや いきづきをらむ

   かくのみや こひつつあらむ 

  さにぬりの こぶねもがも 

  たままきの まかいもがも

   あさなぎに いかきわたり 

   ゆふしほに いこぎわたり 

  ひさかたの あまのかはらに

  あまとぶや ひれかたしき 

  またまでの たまでさしかへ 

  あまたよも いねてしかも

  あきにあらずとも

★ 牽牛は織姫と、天地が別れた時から、

  稲の筵の川に、向かって立ち

  妻を思う気持ちも安まらず

  嘆く心も穏やかではないのに

  青波に隔てられて向こうは見えない

  白雲に遮られて遮られて涙も尽きてしまった

  こうしてばかり ため息をついているのだろうか

  こうしてばかり 恋し続けているのだろうか

  赤く塗った小舟が欲しいものを

  玉を巻き飾った左右の櫂が欲しいものを

  朝の凪に水をかいて渡り

  夕べの潮に、漕ぎ渡って、遠くはるかな

  天の川の河原に、天空を飛ぶ領巾を敷いて

  美しい玉のような白い腕・・

  その腕を互いに差し交して、

  幾夜も寝たいことです七夕の秋でなくても

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★ わぎめこと ふたりわがみし うちえする

    するがのねらは くふしくめあるか

★ いとしい人と二人で見ていた、波の寄せる

  駿河の峯はなんと恋しい事でしょうか・・・

  巻20-4345   春日部麻呂(かすがべのまろ)

わぎめこ、うちえする、くふしくもあるか、は全て訛りです

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