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万葉歌手、辻友子のブログへようこそ! http://tomoko.ciao.jp
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★ 牽牛星は 織姫と 

  天地の 別れし時ゆ

  いなうしろ 川に向き立ち 

  思ふそら  安けなくに 

  嘆くそら 安けなくに

  青波に 望みは絶えぬ 

  白雲に  涙は尽きぬ 

  かくのみや 息づき居らむ 

  かくのみや 恋ひつつあらむ 

  さ丹塗りの  小舟もがも 

  玉巻きの 真櫂もがも

  朝凪に い掻き渡り 

  夕潮に い漕ぎ渡り

  ひさかたの 天の河原に 

  天飛ぶや 領巾片敷き 

  真玉手の 玉手さし交へ

  あまた夜も 寝ねてしかも 秋にあらずとも

★ ひこぼしは たちばなつめと 

  あめつちの わかれしときゆ 

  いなうしろ かわにむきたち

   おもふそら やすけなくに 

   なげくそら やすけなくに

  あおなみに のぞみはたえぬ 

  しらくもに なみだはつきぬ 

   かくのみや いきづきをらむ

   かくのみや こひつつあらむ 

  さにぬりの こぶねもがも 

  たままきの まかいもがも

   あさなぎに いかきわたり 

   ゆふしほに いこぎわたり 

  ひさかたの あまのかはらに

  あまとぶや ひれかたしき 

  またまでの たまでさしかへ 

  あまたよも いねてしかも

  あきにあらずとも

★ 牽牛は織姫と、天地が別れた時から、

  稲の筵の川に、向かって立ち

  妻を思う気持ちも安まらず

  嘆く心も穏やかではないのに

  青波に隔てられて向こうは見えない

  白雲に遮られて遮られて涙も尽きてしまった

  こうしてばかり ため息をついているのだろうか

  こうしてばかり 恋し続けているのだろうか

  赤く塗った小舟が欲しいものを

  玉を巻き飾った左右の櫂が欲しいものを

  朝の凪に水をかいて渡り

  夕べの潮に、漕ぎ渡って、遠くはるかな

  天の川の河原に、天空を飛ぶ領巾を敷いて

  美しい玉のような白い腕・・

  その腕を互いに差し交して、

  幾夜も寝たいことです七夕の秋でなくても

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