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万葉歌手、辻友子のブログへようこそ! http://tomoko.ciao.jp
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義父が今年の1月23日に他界した。

苦しみもない、あっけない大往生だった。

この世にとらわれのない義父らしい死に方だった。


夫の郷は、九州は大分県の竹田市・・湧水がいくつもあり、そこかしこに

水のせせらぎが聞こえ、なだらかな山なみに緑豊かな田舎である。

私も大好きな所だ。


田舎の初盆は大変である。

お供えものが、わんさと贈られてくる。提灯も

いくつもある。仏壇の周りは豪華に飾られる。

早めに、玄関前に迎え火をし、提灯に火をつけて

義父の魂を迎えに行く。

普通は13日から15日だが、最近は早まる傾向にあり、11日ぐらいから

お参り客が、訪れる。お参り客はいつ訪れるかわからないから、

ずっと、待つ。お茶を出し、軽く話をし、帰っていく。

私は長男の嫁であるが、全く父の人間関係など知らないので、

夫の横で、神妙に座っている。

夫も、初盆をしきっているように、みせている長男なので、

神妙に座っている。実は全てを取り仕切っている義姉二人が

客のお話の相手をする。正座がとてもきつい。

義姉は平気で正座をしている。


延べ人数軽く百人は超えたであろう。

14日は坊様の御経だ。短いよと、

義姉が言っていたが、本当に短くて五分だった。

そのために、一族郎党何十人も集まって、待ち構えていたというのに・・

あれで、お布施を貰うのか、あまりに手抜きではなかろうか。

過疎の村で、年寄りは毎年、結構な数は亡くなる。全部廻るだろうから、

忙しいのは分かるが・・・


15日は、義父の魂を、墓に帰すため、又提灯を付けて、送り火を焚く。

そして、飾り物を、川で精霊流しをして、燃やして流す。

これは、夕暮れから行われるのだが、静かな村で

川に精霊流しの灯が次々と流れていく風景は、何とも言えず

美しく、感慨深い気持ちになる。川の前の市営の温泉につかって

、その前にながれる川の精霊流しを見たのだ。

一連の行事が終わり、16日横浜への帰路に着いた。


大変な行事を、みなでこなし乍ら、義父の死の事を話し、

懐かしみ、各々の心の中に義父の姿が残り、初盆は終わった。

今時、珍しいことだろうが、都会で、何もかも軽く流して暮らしていくより

大切なことかもしれないと思った。

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