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★しばつきの みうらさきなる ねつこぐさ
あひみずあらば あこひめやも
★ 芝付の御宇良崎に群生する翁草が
根つくように寝た。もし寝ることもなかったら
こんなに恋しくはないものを
巻14－3508
あひみずあらば あこひめやも
★ 芝付の御宇良崎に群生する翁草が
根つくように寝た。もし寝ることもなかったら
こんなに恋しくはないものを
巻14－3508
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★ たにばさみ みねにのびたる たまかづら
たえむこのころ わがおもはなくに
★ 谷が狭いので峰へ峰へと伸びている美しい蔓草のように
二人の間が絶えようとは、私はけっしておもわないのに
巻14－3507
たえむこのころ わがおもはなくに
★ 谷が狭いので峰へ峰へと伸びている美しい蔓草のように
二人の間が絶えようとは、私はけっしておもわないのに
巻14－3507
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★にいむろの こどきにたおれば はだすすき
ほにだしきみが みえぬこのころ
★ 別棟にこもって繭を買う時期になったので
はだ薄が穂に出るように、私に好意を示したあの人に
逢えないこのごろです。
巻14－3506
ほにだしきみが みえぬこのころ
★ 別棟にこもって繭を買う時期になったので
はだ薄が穂に出るように、私に好意を示したあの人に
逢えないこのごろです。
巻14－3506
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★ うちひさす みやのせがわの かほばなの
こひてねらむ きそもこよひも
★ 光は輝く宮の瀬川のぞいの昼顔が夜は花を
閉じて眠るように、あの子は私を恋いつつ
眠っているだろうか。昨夜も今夜も
巻14－3505
こひてねらむ きそもこよひも
★ 光は輝く宮の瀬川のぞいの昼顔が夜は花を
閉じて眠るように、あの子は私を恋いつつ
眠っているだろうか。昨夜も今夜も
巻14－3505
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★はるへさく ふじのうらばの こころやすさに
さねるそよなき こじろおしおもへば
★ 春の頃に咲く藤の末のうらー心安らかに
寝る夜こそない。あの子を慕っていると
巻14－3504
さねるそよなき こじろおしおもへば
★ 春の頃に咲く藤の末のうらー心安らかに
寝る夜こそない。あの子を慕っていると
巻14－3504
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