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万葉歌手、辻友子のブログへようこそ! http://tomoko.ciao.jp
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★ 射水川 い行き廻れる 玉くしげ
 
  二上山は 春花の 咲ける盛りに

  秋の葉の にほへる時に 出で立ちて

  振り放け見れば  神柄の 許多貴き

  山柄や 見は欲しからむ すめ神の
 
  裾廻の山の 渋たにの  崎の荒磯に

  朝凪に 寄する白波に 夕凪に

  満ち来る潮を いや増しに 絶ゆること無く

  古ゆ 今の現に かくしこそ 見るひとごとに

  懸けて偲はめ


★ いみずがは いゆきめぐれる たまくしげ

  ふたかみやまは  はるはなの さけけるさかりに

  あきのはの にほへるときに  いでたちて

  ふりさけみれば  かむからや  そこばたふとき

  やまからや  みがほしからむ  すめかみの

  すそみのやまの しぶたにの  さきのありそに

  あさなぎに  よするしらなみ  ゆうなぎに

  みちくるしおの  いまやましに  たゆることなく

  いにしへゆ  いまのうつつは かくしこそ

  みるひとごとに かけてしのはめ


★射水川が流れめぐる玉くしげに二上山は 春の花盛りや

 秋の葉が色づく時に、出で立って遠く眺めると

 神山であるゆえに貴いのか。山そのものによって、

 見たいと思われるのか。鎮座する神の山の、その麓の

 山たる渋たにの 崎の荒磯には風の寄せる白波があり、

 夕べの凪に満ちてくる潮がある。その波や潮のごとく

 いや増しに、絶え間なく古来今に至るまでこうであった。

 そのとおりにこれからも見る人は皆心にかけて賞美するだろう


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