★ ひさかたの 天の川に 上つ瀬に 珠橋渡し
下つ瀬に 船浮け居ゐ 雨降りて 風吹かずとも
風吹きて 雨降らずとも 裳濡らさず 止まず来ませと
玉橋わたす
★ ひさかたの あまのがはに かみつせに たまはしわたし
しもつせに ふねうけゐ あめふりて かぜふかずとも
あめふらずとも もぬらさず たまずきませと
たまはしわたす
★ 久方の天の川に 上流の瀬に 玉の橋を渡し 下流の瀬に
船を浮かべ置き 雨まじりに 風吹かずとも 風まじりに
雨降らずとも 濡れる裳を 濡らす裳を 濡らすことなく
いつまでもおいでくださいと 、玉の橋を渡す
巻9-1764
・ひさかたの→枕詞
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