×
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
PR
★ 牡牛の 三宅の潟に さし向ふ 鹿島の埼に
さ丹塗りの 小船を設け 玉纏貫き 夕潮の
満ちのとどみに 御船子を 率ひ立てて
呼び立てて 呼び立てて 御舟出で居て
反側び 恋ひかも居らむ 足ずりし
哭のみや泣かむ 海上の その律を指して
君が漕ぎ行かば
★ ことひうしを みやけのかたに さしむかふ
かしまのさきに さにぬりの をぶねのまけ
たままきの おかぢつらぬき ゆうしおの
みちのどみに みふねこを あともたてて
よびたてて みふねを いでなばはまのせに
うなかみの そのりつをさして きみがこぎいかば
★ 牡牛の三宅の潟に、赤く塗った舟揃えて、りっぱに
巻いた楫をたくさん貫いて、夕方の潮が満ちきった中で
船頭たちを引きつれ、掛け声をかわしててあなたの船出て
いったなら、人々は浜もほどに 残っていた、ごろごろ転がりながら
恋い慕うだろうか。海上の方に 次ぎの律を目ざして あなたが
漕いでいったなら
巻9ー1780 高橋虫麻呂
さ丹塗りの 小船を設け 玉纏貫き 夕潮の
満ちのとどみに 御船子を 率ひ立てて
呼び立てて 呼び立てて 御舟出で居て
反側び 恋ひかも居らむ 足ずりし
哭のみや泣かむ 海上の その律を指して
君が漕ぎ行かば
★ ことひうしを みやけのかたに さしむかふ
かしまのさきに さにぬりの をぶねのまけ
たままきの おかぢつらぬき ゆうしおの
みちのどみに みふねこを あともたてて
よびたてて みふねを いでなばはまのせに
うなかみの そのりつをさして きみがこぎいかば
★ 牡牛の三宅の潟に、赤く塗った舟揃えて、りっぱに
巻いた楫をたくさん貫いて、夕方の潮が満ちきった中で
船頭たちを引きつれ、掛け声をかわしててあなたの船出て
いったなら、人々は浜もほどに 残っていた、ごろごろ転がりながら
恋い慕うだろうか。海上の方に 次ぎの律を目ざして あなたが
漕いでいったなら
巻9ー1780 高橋虫麻呂