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★ この月は 君来ますむと 大船の
思ひたのみて 何時しかと わが待ち居れば
黄葉の 過ぎて行きにて 玉梓の 使うの言へば
蛍なす ほのかに聞きて 大地を 炎と踏みて
立ちて居て 行方も知らず 朝霧の 思ひ惑ひ
杖足らず 八尺の嘆き 嘆けども験を無みと
何処にか 君が坐さむと 天雲の 行きのまにまに
射ゆ猪鹿の行きも死なむと 思へども 道の知らねば
独り居て 君に恋ふるに 哭のみし泣かゆ
★ このつきは きみきますと おおふねの
おもひたのみて いつしかと わがまちをれば
もみぢの すぎていきにて たまずさの つかうのいへば
ほたるなす ほのかにききて だいちを わざわいとふみて
たちていて ゆくへもしらず あさぎりの おもひまどひ
つえたらず はちしゃくのなげき なげけどもしるしをなみと
いづくにか きみがまさむと あまぐもに いきのまにまに
いゆししのいきもしなむと おもへども みちのしらねば
ひとりいて きみにこふるに ねのしみなかゆ
★ この月こそ君が帰っていらゃっるだろうと、大船のように
頼みに思っていると、黄葉にまぎれて失せてしまったと、
玉仄を持つ使いが言うので、蛍火のように仄かに聞いては
大地を炎の如くも、踏み立ち、立っていても座っていても
どうすべきかあてどもなく、朝霧のように思い迷い
一つえ足りない八尺の深い嘆くのだから、甲斐がないので
どこにあなたがおられるのだおると、天雲はの漂いゆくままに
射られた猪鹿の如く、尋ねていって死のうと、思うのだが
さて道を知らないので、一人でじっとして君に恋していると
さめざめ泣かれてしまうよ
巻13-3344
思ひたのみて 何時しかと わが待ち居れば
黄葉の 過ぎて行きにて 玉梓の 使うの言へば
蛍なす ほのかに聞きて 大地を 炎と踏みて
立ちて居て 行方も知らず 朝霧の 思ひ惑ひ
杖足らず 八尺の嘆き 嘆けども験を無みと
何処にか 君が坐さむと 天雲の 行きのまにまに
射ゆ猪鹿の行きも死なむと 思へども 道の知らねば
独り居て 君に恋ふるに 哭のみし泣かゆ
★ このつきは きみきますと おおふねの
おもひたのみて いつしかと わがまちをれば
もみぢの すぎていきにて たまずさの つかうのいへば
ほたるなす ほのかにききて だいちを わざわいとふみて
たちていて ゆくへもしらず あさぎりの おもひまどひ
つえたらず はちしゃくのなげき なげけどもしるしをなみと
いづくにか きみがまさむと あまぐもに いきのまにまに
いゆししのいきもしなむと おもへども みちのしらねば
ひとりいて きみにこふるに ねのしみなかゆ
★ この月こそ君が帰っていらゃっるだろうと、大船のように
頼みに思っていると、黄葉にまぎれて失せてしまったと、
玉仄を持つ使いが言うので、蛍火のように仄かに聞いては
大地を炎の如くも、踏み立ち、立っていても座っていても
どうすべきかあてどもなく、朝霧のように思い迷い
一つえ足りない八尺の深い嘆くのだから、甲斐がないので
どこにあなたがおられるのだおると、天雲はの漂いゆくままに
射られた猪鹿の如く、尋ねていって死のうと、思うのだが
さて道を知らないので、一人でじっとして君に恋していると
さめざめ泣かれてしまうよ
巻13-3344