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★ 鳥が音の きこゆる海に 高山を
障になして 沖つ裳を 枕になし
ひひるはの 衣だに着ずに
鯨魚取り 海の浜辺に
うらもなく 宿れる人は
母父に 愛子にかあらむ
若草の 妻かありけむ
思ほしき 言伝へてむやと
家問へば 家をも告らず
名を問へど 名だにも告らず
泣く児如す 言だにいはず
思へども 悲しきものは
世間にあり
★ とりがねの きこゆるもを たかやまを
さわりになして おきつもを まくらになし
ひひるはの ころもだにきずに
いさなとり うみのはまべに
うらもなく やどれるひとは
ははちちに いとしごにかあらむ
わかくさの つまかありけむ
おもほしき ことつたへてやむと
いへとへば いへものらず
なをとへど なだにもつげず
なくごごとす いいだにいはず
おもへども かなしきものは
せけんにあり
★ 鳥の声が寂しく響く海に
高山を障りとして、
沖の藻にを枕として
蛾の羽のように薄い衣さえつけず
鯨魚を取る 海の浜辺に
人心なく宿っている人は
母や父にとってはいとしい子であろうか。
若草の妻もいることだろうか。心に
思う言をを伝えようかと家を聞いても
家をも告げず泣きじゃくるこのようなことばさえ
発しない。いくら考えても悲しいものは
世の中よ。世の中よ
巻13-3336
障になして 沖つ裳を 枕になし
ひひるはの 衣だに着ずに
鯨魚取り 海の浜辺に
うらもなく 宿れる人は
母父に 愛子にかあらむ
若草の 妻かありけむ
思ほしき 言伝へてむやと
家問へば 家をも告らず
名を問へど 名だにも告らず
泣く児如す 言だにいはず
思へども 悲しきものは
世間にあり
★ とりがねの きこゆるもを たかやまを
さわりになして おきつもを まくらになし
ひひるはの ころもだにきずに
いさなとり うみのはまべに
うらもなく やどれるひとは
ははちちに いとしごにかあらむ
わかくさの つまかありけむ
おもほしき ことつたへてやむと
いへとへば いへものらず
なをとへど なだにもつげず
なくごごとす いいだにいはず
おもへども かなしきものは
せけんにあり
★ 鳥の声が寂しく響く海に
高山を障りとして、
沖の藻にを枕として
蛾の羽のように薄い衣さえつけず
鯨魚を取る 海の浜辺に
人心なく宿っている人は
母や父にとってはいとしい子であろうか。
若草の妻もいることだろうか。心に
思う言をを伝えようかと家を聞いても
家をも告げず泣きじゃくるこのようなことばさえ
発しない。いくら考えても悲しいものは
世の中よ。世の中よ
巻13-3336