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★ いかといかと あるわが屋戸に 百枝さし 生ふる橘
玉に貫く 五月を近み あえぬがに 花咲きにけり
朝に日に 出でみるごとに 息の諸に わが思ふ妹に
真澄鏡 清き月夜に ただ一目 見するまでには
散りこすな ゆめといひつつ ここだくも
わが守るものを 概きや 醜霍公鳥 暁の うら悲しきに
追へど追へど なほし来鳴きて 徒らに 地に散らせば
術を無し よぢて手折りつ 見ませ吾妹子
★ いかといかと あるわがやどに ももえさし おふるたちばな
たまにぬく さつきをちかみ あえぬがに はなさきにけり
あさにけに いでみるごとに いきのをに わがおもふいもに
まそかがみ きよきつきよに ただひとめ みするまでには
ちりこすな ゆめといひつつも ここだくも
わがもるものを うれたきや しこほととぎす あかときの
うらかなしきに おへどおへど なほしきなきて いたづらに
つちにちらせば すべをなみ よぢてたおりつ みませわぎもこ
★ どうだろうどうだろうと、花の咲くのを楽しみにしている我が家の
庭に、たくさんの枝を伸ばして生い育っている橘、その実を薬玉に
貫き通す五月が近いので、こぼれ落ちてしまいそうに花が咲いたことだ。
朝も昼も、出てみるたびに 、命とも私の思うあなたに、真澄鏡のごとく
清らかな月夜にただ一目までも見せるまでは、けっして散るなといいつつ、
これほどに大切に私が守っているものを、嘆かわしい事です。
霍公鳥は、暁のなんとなくもの悲しい時に、追っても追ってもやって来て
鳴いて、橘の花を散らしてしまうのです。ご覧ください、あなたよ
巻8-1507 大伴家持
・百枝→たくさんの枝
・玉に貫く→実に諸を突き通す
・息の諸→命
・真澄鏡→磨き上げた鏡
・散りこすな ゆめ→な~ゆめ→禁止の意
・概きや→嘆かわしい
玉に貫く 五月を近み あえぬがに 花咲きにけり
朝に日に 出でみるごとに 息の諸に わが思ふ妹に
真澄鏡 清き月夜に ただ一目 見するまでには
散りこすな ゆめといひつつ ここだくも
わが守るものを 概きや 醜霍公鳥 暁の うら悲しきに
追へど追へど なほし来鳴きて 徒らに 地に散らせば
術を無し よぢて手折りつ 見ませ吾妹子
★ いかといかと あるわがやどに ももえさし おふるたちばな
たまにぬく さつきをちかみ あえぬがに はなさきにけり
あさにけに いでみるごとに いきのをに わがおもふいもに
まそかがみ きよきつきよに ただひとめ みするまでには
ちりこすな ゆめといひつつも ここだくも
わがもるものを うれたきや しこほととぎす あかときの
うらかなしきに おへどおへど なほしきなきて いたづらに
つちにちらせば すべをなみ よぢてたおりつ みませわぎもこ
★ どうだろうどうだろうと、花の咲くのを楽しみにしている我が家の
庭に、たくさんの枝を伸ばして生い育っている橘、その実を薬玉に
貫き通す五月が近いので、こぼれ落ちてしまいそうに花が咲いたことだ。
朝も昼も、出てみるたびに 、命とも私の思うあなたに、真澄鏡のごとく
清らかな月夜にただ一目までも見せるまでは、けっして散るなといいつつ、
これほどに大切に私が守っているものを、嘆かわしい事です。
霍公鳥は、暁のなんとなくもの悲しい時に、追っても追ってもやって来て
鳴いて、橘の花を散らしてしまうのです。ご覧ください、あなたよ
巻8-1507 大伴家持
・百枝→たくさんの枝
・玉に貫く→実に諸を突き通す
・息の諸→命
・真澄鏡→磨き上げた鏡
・散りこすな ゆめ→な~ゆめ→禁止の意
・概きや→嘆かわしい