忍者ブログ
万葉歌手、辻友子のブログへようこそ! http://tomoko.ciao.jp
[862]  [863]  [864]  [865]  [866]  [867]  [868]  [869]  [870]  [871]  [872
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

PR
★ つきをのみ あはれとおもふを 

    さよふけて  みやまがくれに しかぞなくなる

★ 月ばかりが、趣深いと思っていたが、 夜が

  更けて、山の奥深くで鹿が鳴いている。

   源実朝   鹿をよめる

  さ夜→さ・夜→「さ」は接頭語→美しい・気高い・霊性の高い

拍手[0回]

★ くものゐる こずえはるかに きりこめて

    たかしのやまに しかぞなくなる

★ 雲が留まっている梢をはるかに見渡すと、

  霧が立ち込めて、たかし山に、鹿が鳴いている。

     源実朝     鹿をよめる

 たかし→高師山→高い山→両方掛けていると、思われる。

拍手[1回]

★ 我が宿の いささ群竹 吹く風の

   音のかそけき この夕べかも


★ わがやどの いささむらたけ ふくかぜの

   おとのかそけき このゆうべかも


★ 我が家の庭の、小さな竹林にそよそよと

  吹く風の 音もささやかな今日の夕暮れかな

       大伴家持

 万葉集は、自然の中に、人の生き死に、哀しみ

 喜び、全てを、映し出します。

 この和歌も、情緒的な言葉は、何一つ無い・・・

 ただ、ささやかな竹林に夕暮れに風がそよそよ

 吹いている・・・としか、詠んでいないけれど、

 だからこそ、余計に、切なさや、淋しさ、そして、

 もっと言えば、人生の無常とでも言うものを

 感じます。

拍手[0回]

★ あしひきの やまのしづくに いもまつと

   われたちぬれし やまのしづくに

★ あしびきの、山の雫にぬれながら君を待っていたよ・・

   ずぅっと・・・山の雫に濡れながら・・・

     大津皇子


 大津皇子のような、ステキな男性が、山の雫に濡れても

 ずっと、待ち続けた恋のお相手は・・・・・


返歌

● 吾を待つと 君が濡れけむ あしひきの

    山のしづくに ならましものを

● あをまつと きみがぬれけむ あしひきの

   やまのしづくに ならましものを

● 私を待っていると、あなた様が濡れて立っていた

  その山の雫にこそ・・・私はなりたい・・・

    石川郎女   

さすが、大津皇子のお相手です。この見事な返歌・・・・



拍手[1回]

★ ながめやる こころもたえぬ

     わたのはら やえのしほぢの あきのゆふぐれ


★ 眺めやる心も折れてしまった・・・秋の夕暮れに

  大海原の限りない潮流を見ている内に・・・

   源実朝     海のほとりを過ぐとてよめる

拍手[0回]

カレンダー
07 2025/08 09
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31
ブログ内検索
プロフィール
HN:
辻友子
性別:
女性
自己紹介:
万葉を歌う歌手、辻友子のブログ。くわしくはホームページを!
Copyright © 万葉歌手辻友子 All Rights Reserved.
Designed by 10p
Powered by Ninja Blog

忍者ブログ [PR]