万葉歌手辻友子

万葉歌手、辻友子のブログへようこそ！ http://tomoko.ciao.jp

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2025/08/20 (Wed)

春の雑歌＞巻10－1869「春雨に　争ひかねて　わが屋戸の　桜の花は　咲き初めにけり」

★　はるさめに　あらそひけねて

　　わがやどの　さくらのはなは　さきそめにけり

★　春雨にあらがいかねて、我が家の家の庭の桜の

　　花は咲き始めたことです

　　　　　　巻10－1869

　　・　争ひかねて→抗しきれずに

[0回]

2015/04/12 (Sun) 万葉たまゆら

春の雑歌＞巻10－1868「かはづ鳴く　吉野の川の　滝の上の　馬酔木の花そ　末に置くなゆめ」

★　かはづなく　よしののかはの　たぎのうへの

　　あしびのはなそ　はしにおくなゆめ

★　かじかの鳴く吉野の川の激流のほとりに咲く

　　馬酔木の花よ。けっして、粗末な場所に

　　置いてはいけません、けっして。

　　　　巻10－1868

　　・かはづ→蛙の歌語

　　・滝（タギ）→激流のこと

　　・滝の上の→上→ほとり

[0回]

2015/04/12 (Sun) 万葉たまゆら

春の雑歌＞巻10－1867「阿保山の　桜の花は　今日もかも　散り乱るらむ　見る人なしに」

★　あほやまの　さくらのはなは　けふもかも

　　ちりみだるらむ　みるひとなしに

★　阿保山の桜の花は今日もまた、散り乱れている・・・

　　それをみるひともいないのに・・・・

　　巻10－1867

[0回]

2015/04/12 (Sun) 万葉たまゆら

春の雑歌＞巻10－1866「春雉鳴く　高円の辺に　桜花散りて流らふ　見む人もがも」

★　きざしなく　たかまとのへに　さくらばな

　　　ちりてながらふ　　みむひともがも

★　春雉が鳴く高円山のあたりで、桜の花びら

　　散っては流れて行く。それを見る人がいてほしいものです。

　　　巻10－1866　　

・　見る人もがも→もがも→願望

[0回]

2015/04/12 (Sun) 万葉たまゆら

春の雑歌＞巻10－1865「うちなびく　春さりくらし　山の際の　遠き木末の　咲き行く見れば」

★　うちなびく　はるさりくらし

　　やまのまの　とおきこぬれの　さきゆくみれば

★　一面に　春がやって来たようです。山の辺りの

　　遠い梢に桜が咲いているのを見ると・・・

　　　　巻10－1865