★すぎののに　さをどるきぎし　いちしろく

　　　　ねにしもなかむ　こもりつまかも

★　杉の野に踊るきぎしは、はっきりと声に出して鳴いてしまうだろう

　　－そして狩人に見つかってしまうだろうにーどこまに隠れている妻が

　　それほど恋しいのだろうか・・

　　　　　　　　　　　　巻19－4148　大伴家持

・きぎしーきじの事

[0回]

★　はるののに　あさるきざしの　つまごひに

　　　　おのがあたりを　ひとにしれつつ

★春の野で餌をあさる雉は、妻を慕って鳴き、自分の居場所を

　狩人に知らせてしまっている。

　　　　　　　　　巻8－1446　　大伴家持

[0回]

★　はるまけて　かくかえるとも　あきかぜに

　　　もみたむやまを　こえきざらめや

★　春になってこうして故国に帰ってしまうけれども、また秋風が吹く

　　頃になれば、黄葉した山を飛び越えてやって来ない訳があるでしょうか

　　　　　　　　　　　巻19－4145　　　大伴家持

[0回]

前にも書いたけれど、何かの液体のように消えてしまいたいと
思っていた日々、私には何の欲もなくなっていた。
何もいらない・・安らかに、誰にも迷惑をかけずに死ねれば・・と・・

西部すすむ先生が、入水自殺をなさった。死んだ後の迷惑を出来るだけ
かけないように、考えて考えて実行されたようである。けれど、先生の
自殺幇助したと言う罪で、二人が連行された。
考えてされた事だが、やはり、迷惑をかけてしまうのである。

ある程度、長く生きていれば、
誰でも一度や二度そのような気持ちになる事があるだろう。

私は、そこから、徐々に這い上がることが出来た。
まず、整体のおかげで、そして今は歌うことのおかげで、

欲はもともとあまりある方ではないが、ますます無くなったようである。

お蔭様で、明日の食事にも困らない環境で、歌っている。
本当に、在り難いことだと思う。

元気なってきた私は、欲が出てきた。歌う喜びを、一人でも多くの人に
伝えたいという思いである。今、少しずつ動いているけれど、それが
どうなっていくのか？
楽しみにしている。

[0回]

一人で舞台に立つ前は、コーラスに魅せられていた。女子高で
コーラスを指導していたとき、「赤とんぼ」の素敵な、ア・カペラ
の編曲があった。
十数名の合唱団だった。発声も、今教えれば、もっと上手く指導できたと
思うが、まぁ、一生懸命教えていた。
私は、ソプラノだが、アルトが居ないので、アルトに入り
指揮をせず、皆で心を合わせて、美しいハーモニーを作ろうとして
歌った。
鎌倉芸術館の大ホールで気持ちよく歌った。

それを聴いていた、体育の女の先生が、私に言った。
辻先生、よくわからないけれど聴いていたら涙が溢れてきて・・
と言ってくださった。

澱みの無い素直な歌声、心を合わせて歌った歌声が、その先生の
琴線に触れたのだろう。

だから、音楽って素晴らしいし、人の声の力って素晴らしい

また、合唱を指導したい。子どもの頃の純粋な思いを忘れがちな
大人の人を相手に、一人々が、身体に素直な発声で、伸びやかに
心を合わせて歌えば、ストレスも発散出来て、身体も心も整ってくる。

どこかで、そういう縁に恵まれないだろうか・・・
勿論、子どもでも学生でもよいのだ。

[0回]