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★ 天地と 共にもがも 思ひつつ
ありけるものを はしけやし
家を離れて 波の上ゆ
なづさひ来にて あらたまの
月日も来経ぬ 雁がねも
継ぎてき鳴けば たらちねの母も
母も妻らも 朝霧に 裳の裾ひづち
夕霧に 衣手濡れて 幸くしも
あるらむ如く 出で見つつ 待つらむものを
世間の 人の嘆きは 相思はぬ 君にあれやも
秋萩の 散らへる 野辺の 発尾花
仮盧に葺きて 雲離れ 遠き国辺の 露霜の
寒き山辺に 宿りせるらむ
★あめつちと ともにもがも おもひつつ
ありけるものを はしけやすし
なづさひきにて あらたまの
つきひもきへぬ かりがねも
つぎてきなけば たらりのははも
ははもつまらも あさぎりに ものすそひづち
ゆうぎりに ころもでぬれて くしくも
あるらむごとく いでみつつ まるらまつらむものを
せけんの ひとのなげきは あひおもはぬ きみにあれやと
あきはぎの ちらへる のべの はつをばな
かりほにふきて くもはなれ とおきくにへに
さむきやまべに やどりせるたむ
ありけるものを はしけやし
家を離れて 波の上ゆ
なづさひ来にて あらたまの
月日も来経ぬ 雁がねも
継ぎてき鳴けば たらちねの母も
母も妻らも 朝霧に 裳の裾ひづち
夕霧に 衣手濡れて 幸くしも
あるらむ如く 出で見つつ 待つらむものを
世間の 人の嘆きは 相思はぬ 君にあれやも
秋萩の 散らへる 野辺の 発尾花
仮盧に葺きて 雲離れ 遠き国辺の 露霜の
寒き山辺に 宿りせるらむ
★あめつちと ともにもがも おもひつつ
ありけるものを はしけやすし
なづさひきにて あらたまの
つきひもきへぬ かりがねも
つぎてきなけば たらりのははも
ははもつまらも あさぎりに ものすそひづち
ゆうぎりに ころもでぬれて くしくも
あるらむごとく いでみつつ まるらまつらむものを
せけんの ひとのなげきは あひおもはぬ きみにあれやと
あきはぎの ちらへる のべの はつをばな
かりほにふきて くもはなれ とおきくにへに
さむきやまべに やどりせるたむ
★ 天皇の 遠の朝廷 韓国に 渡るわが背は
家人の 斎ひ待たねか 正身とも 過しけむ
秋さらば 帰りまさむと たらちねの
母に申して 時も過ぎ 月も経ぬかも
今日か来む 明日も来むと 家人は
待ち恋ふらむに 遠ほ国 いまだ着かず
大和をも 遠く離りて 岩が根の 荒き島根に
宿りする君
★ すめろきの とほのみかどと からくにに わたるわがせは
いへひとの いはひまたねか ただみかも あやまちしけむ
あきさらば かえりまさむと たらちねの
けふかこむ あすもこむと いへひとは
まちこふらくに とおほくに いまだつかず
やまとをも とおくさりて いわがねの あらきしまねに
やどりするきみ
★ 天皇が支配する遠い朝廷として韓国に渡ろうろするあなたは
家の人が潔斎して待たないからか、あるいはあなた自身が
何か過ちをしたか、秋になったら帰りましょうと、時も立ち月と
過ぎていったので今日帰るだろうか、明日は帰ってくるのだろうか
と家人が待ち遠しく思っているのに遠い韓国に、まだ着きもせず
一方大和をも遠く離れて、この岩石も荒々島に旅宿りする
そんなあなたよ
巻15-3688
家人の 斎ひ待たねか 正身とも 過しけむ
秋さらば 帰りまさむと たらちねの
母に申して 時も過ぎ 月も経ぬかも
今日か来む 明日も来むと 家人は
待ち恋ふらむに 遠ほ国 いまだ着かず
大和をも 遠く離りて 岩が根の 荒き島根に
宿りする君
★ すめろきの とほのみかどと からくにに わたるわがせは
いへひとの いはひまたねか ただみかも あやまちしけむ
あきさらば かえりまさむと たらちねの
けふかこむ あすもこむと いへひとは
まちこふらくに とおほくに いまだつかず
やまとをも とおくさりて いわがねの あらきしまねに
やどりするきみ
★ 天皇が支配する遠い朝廷として韓国に渡ろうろするあなたは
家の人が潔斎して待たないからか、あるいはあなた自身が
何か過ちをしたか、秋になったら帰りましょうと、時も立ち月と
過ぎていったので今日帰るだろうか、明日は帰ってくるのだろうか
と家人が待ち遠しく思っているのに遠い韓国に、まだ着きもせず
一方大和をも遠く離れて、この岩石も荒々島に旅宿りする
そんなあなたよ
巻15-3688