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万葉歌手、辻友子のブログへようこそ! http://tomoko.ciao.jp
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★ みまくほり わがするきみも あらなくに なにしかきけむ うまつかるるに

★ 会いたいと私が思うあなたもいないの、なぜ私はここに来たのだろうか・・・馬が、疲れる

  だけなのに・・・・

                                         巻2-164  大来皇女

万葉集に6首の歌を残す大木皇女・・・すべて、弟である大津皇子を思いやった和歌です。

13歳で伊勢斎宮として、使わされた大伯皇女(とも、書きます)26歳まで、斎宮として仕えます。

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★ 明日香の 清御原の宮に 天の下 知らしめしし やすみしし わご大君

  高照らす 日の御子 いかさまに 思ほしめせか 神風の 伊勢の国は 沖つ藻も

  靡ける波に 潮気のみ 香れる国に 味ごり あやにともしき 高照らす 日の御子


★ あすかの きよみはらのみやに あめのした しらしめしし やすみしし わごおおきみ

  たかてらす ひのみこ いかさまに おもほしめせか かむかぜの いせのくには

  おきつもも なびけるなみに しほけのみ かをれるくにに うまごり あやにともしき

  たかてらす ひのみこ


★ 飛鳥の浄御原の宮に 天下をお治めになられた、わが大君、日の神様であられる

  天皇陛下は、どのようにお思いになっておられるであろうか。

  神風の吹く伊勢の国の、沖の藻を靡かせる波に揺られ、潮の香りばかりする国に

  お出でになったまま、お帰りにならない。

  美しい織物のように、不思議なまでに美しい、高く光る、日の神様であられる天皇陛下


                                 巻2-162   持統天皇(形式上)

持統天皇が、夢の中で習い覚えたという歌だそうです。

一説には、宮中の占師が、霊と夢で対話して、詠んだとか・・・・

情報のないこの時代・・・・占い師、陰陽師などの存在はかなり大きいものだったと思われます。


  

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★ やすみしし わご大君の 夕ふされば 見し賜ふらし 明けくれば 問ひ賜ふらし

  神岳の 山の黄葉を 今日もかも 問ひ給はまし 明日もかも 見し賜はまし

  その山を 振り放け見つつ 夕されば あやに悲しび 明けくれば うらさび暮し

  荒栲の 衣の袖は 乾る時もなし

★ やすみしし わごおおおきみの ゆふされば みしたまふらし あけくれば とひたまふらし

   かむをかの やまのもみぢを けふもかも とひたまはまし あすもかも めしたまはまし

   そのやまを ふりさけみつつ ゆうされば あやにかなしび あけくれば うらさびくらし

   あらたへの ころものそでは ふるときもなし


★ あまねく世をお治めになっていらっしゃるわが大君が、夕べにはご覧になっていらした、

  朝にはおことばをおかけになっていらした、神の山の黄葉に、

  今日もお言葉をかけていらしたでしょうに・・・・明日もご覧になっていらしたでしょうに・・・・

  その山を、遠く見やりながら、夕暮れを迎えると、なんだか悲しみに沈み、

  朝になっても、うら寂しく過ごし、粗布でおった喪服の袖も乾くことがありません。


                                     巻2-159  持統天皇

 天武天皇(686年)崩(かむあが)りまししときに、大后(おほきさき・・・持統天皇)の

 作りませる御歌一首

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★ もゆるひも  とりてつつみて ふくろには いるといはずや おもしるをくも

★ 燃える火も 袋に取って包んでおく事が出来るというのに・・・・あなた様の魂だって袋に

  取っておくことができるはずでしょうに・・・・・

                                         巻2-160  持統天皇

ちょっと、怖いかも・・・・一説には陰陽師による代作・・・とか・・・

第5句・・・面智男雲・・・・は、古来難解だそうです。

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★ かむやまに  たなびくくもの あおくもの ほしはなれいき つきをはなれて

★ 神山にたなびく雲・・・青雲は、星を離れ・・・月を離れて・・・・・

                                     巻2-161  持統天皇

これも、諸説あるようで、中国の思想に通じていないとわからない部分があるようです。

向南山・・・を、中西先生は神山と、また、他には北山・・・という説もあります。

青雲は、白雲より、遥かな広がりのあるものとして、用いられているようです。

また、星は、古来日本人には、あまり親しみのある表現ではなく、やはり中国的表現だそう・・・

そういうところからも、前首と合わせて、陰陽師の代作では・・・という説もあるらしいです。

どちらにしても、雲に魂が宿る・・・雲をその人としてみる・・・

というのは、当たり前の感覚だったのですね・・・・

天皇の魂が、月も星も離れて・・・遠くにいってしまった・・・という悲しみの心情表現です。

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