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★ おほとものなに おふゆきおびて よろづよに たのみしこころ いづくかよせむ
★ 大伴という名にふさわしい靭を身におびて、万代までもと頼みにしていたこの心をどこに
寄せたらよいのだろうか・・・・
巻3－480 大伴家持
主を失った家臣の悲しみが切々と歌い上げられています。大伴家は、石川郎女、旅人・・・・と、素晴
らしい歌人を多く世の中に送り出した家系です。
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★ よのなかは つねかくのみと かつしれど いたきなさけは しのびかねつも
★ 世の中とは こういうものと知ってはよく知ってはいても、やはり辛い気持ちは、耐え難いもの
である。
巻3-472 大伴家持
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★ さほやまに たなびくかすみ みるごとに いもをおもひで なかぬひはなし
★ 佐保山にたなびく霞を見るたびに、妹の吐息と思って、泣かぬ日はありません
巻3-473 大伴家持
この妻との別れは家持にとって耐え難く辛いものであったのでしょう。
悲緒（かなしび）いまだ息（や）まず、また作れる歌・・・が、まだまだ続きます
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★ むかしこそ そとにもみしか わぎもこが おくつきとおもへば ほしきさほやま
★ 昔は自分とは関係の無い山だと思っていたが、愛しい妻が眠って居る場所だと思うと、
愛しい佐保山よ
巻３－４７４ 大伴家持
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★ いへさかりいます わぎもを とどめかね やまがくれしつれ こころともなし
★ 家を離れていく妻を止めることが出来ず、山に隠れてしまった事です。とても気丈にして
はいられない。
巻3-471 大伴家持
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