忍者ブログ
万葉歌手、辻友子のブログへようこそ! http://tomoko.ciao.jp
[1096]  [1097]  [1098]  [1099]  [1100]  [1101]  [1102]  [1103]  [1104]  [1105]  [1106
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

PR
★ さすすみの くるすのをのの はぎのはな

          ちらむときにし ゆきてたむけむ


★ 墨をさすために墨縄をくくる、そのくるすの小野の萩の花が散るころには

  出かけていって、神祭りをしよう。


           巻6-970 大伴旅人


都に戻った旅人は、当時ではかなりの高齢です。何しろ60過ぎて筑紫の大宰府に
赴任したのですから・・・九州の地から、奈良に戻るまででも、かなりの体力の
消耗です。病に寝込み、其の回復を願って詠んだ歌でしょう。

拍手[0回]

★ しましくも ゆきてみてしか かむなびの

         ふちはあせにて せにかなるらむ


★ ほんの少しでも、行ってみたいものです。故郷の神奈備の川の淵は

  浅くなって、瀬になっているだろうか・・・


              巻6-969  大伴旅人


天平三年(731年)、大納言大伴旅人が、奈良の邸で、明日香の故郷を偲んだ歌です。矢美日とはそこで、30歳まですごしました。

拍手[0回]

★ ますらをと おもへるわれや みづくさの

           みづきのうへに なみたのごはむ

★ りっぱな男子だと思っていたわたしは、水茎(枕詞)の水城の上で
 
  涙をぬぐおうというのか・・・

                 巻6-968 大伴旅人

水茎の水城・・が何を意味するか、不明です。しかし、児島を思い涙した
ということでしょう。

拍手[0回]

★ やまとぢの きびのこしまを すぎてゆかば

           つくしのこじま おもほえむかも


★ 大和への道の途中、吉備の児島を通り過ぎてゆくときに、大宰府の児島の

  ことがしきりと思い出されることです。


              巻6-967  大伴旅人


さて、返歌をした、旅人のほうはさすがに余裕がありますね。だって、もともとの自分の場所である大和に戻れるのですから、男性としてこんなうれしいことはありません。
ここが、女性と男性のおもいがはっきりと分かれています。
吉備の児島は岡山県・・・それまでは、思い出さなかったの・・・と、女のいやみの
ひとつやふたつ言いたくなりますか?

拍手[0回]

★ やまとぢは くもがくれたり しかれども

          わがふるそでを なめしとおもふな


★ 大和への道は遠く雲に隠れて見えないけれど、私が振る袖を、無作法なことと思わ
  
  ないでください。


                      巻6-966 筑紫の娘子児島

児島という、遊女が、大宰府の官人たちに混じり、こらえきれずに袖を振った。
大伴旅人との、つかの間の愛の、たやすき終わりを思い、また、再会する機会の
難しさを思って、もう姿の見えぬ旅人の行った方向に向かい、しきりと手を振ったのだろう。たぶん、もう二度と会えない・・・ことを思って・・・

はっきり言ってこんな恋愛、今はもうありえませんね。

拍手[1回]

カレンダー
08 2025/09 10
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30
ブログ内検索
プロフィール
HN:
辻友子
性別:
女性
自己紹介:
万葉を歌う歌手、辻友子のブログ。くわしくはホームページを!
Copyright © 万葉歌手辻友子 All Rights Reserved.
Designed by 10p
Powered by Ninja Blog

忍者ブログ [PR]