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万葉歌手、辻友子のブログへようこそ! http://tomoko.ciao.jp
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父は生前、癌とわかってから、

葬式は無宗教で密葬と何度も言っていた。

私は父の、思いを組んで、

宗教と言う形を成さない時期の

古神道で、密葬をやっていただいた。


空に上りゆくような、大きく大胆な榊の枝振りが

素晴らしかった。父も満足したことだろう・・・

天井ででも見ていただろうか・・・・


一時期は、京大時代に磯崎新さんと

並べて評価されていたほどの、

父の絵の才覚は、一生の中で、

大きく花開くことはできなかった。

家族を養うことをとったからである。


それでも、退職後最初は、水彩画から

と始めた絵は、さすがに評判が良く、

結構な数書き溜めたものを、

父の本拠地である福岡の天神の

懇意にしていた画廊で、

「父を偲ぶ会」と称して、

個展を開いた。最後の日には、

簡単なセレモニーをした。

多くの人が集まったくださり、

父を偲んでくださった。

みなで、黙祷をした・・・・

絵は、売ることにした。

なかなか評判が良くて、

殆ど売れてしまった。

プロの画家として成功したかったであろう

父・・・・喜んでくれたらうれしい。

父の好きな和歌・・・



願わくば 花の下にて 春死なん

   その如月の 望月のころ  西行


その言葉通りに父は逝った。

仲間のみなが黙祷をしていたとき、

ふと、父の写真を見た。

うれしそうな様子であったと、勝手に思っている。



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ふぅ~と言う、深い深呼吸と共に

父は穏やかな寝顔になった。


苦しみと痛みから解放されたのだった。

夜中4時ごろだった・・・


静寂が訪れ、私も徐々に眠りについた・・・

自分の肉体がとても疲れていることを

知った。

2日後、医学的な意味で、夜中の2時ぐらいであったか・・・

父は静かに逝った。


その日は、次女が、付き添っていた。

「いーちゃま、さっき逝ったよ」

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★ けさゆきて あすはきなむと いひしこが

     あさづまやまに かすみたなびく


★ 今朝、別れを言って去って、明日また、来ようと

   言ったいとしい娘・・・・その朝妻山に、霞が

   たなびいている・・・・

      巻10-1817    柿本人麻呂歌集

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★ おさなごの こころのなかには たれがすむ
      
          はなひとひらに たなびくくもに

    
                       津路 知子

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★ おさなごが かたりかけるは しゃちゅうにて

    まよいこみたる  さくらひとひら

            津路 知子

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